eBay輸出で中古・コレクター玩具を扱うとき、避けて通れないのが米国 CPSC(消費者製品安全委員会) と通関、そして知的財産(VeRO)です。ネット上には「タイトルから Kids やToy を消して Adult に書き換えれば通る」という回避テクを見つけましたが、これは危険です。
本記事は公式情報をもとに、何が事実で、どう守るのが正しいかを整理します。
結論(先に3つ)
- ラベルを Adult/15+ に書き換えるだけでは、CPSCの「子供向け製品」判定は外せません。
判定は〈意図・包装・宣伝・一般認識〉の4要素の総合で、ラベルは1要素にすぎません。 - 守りは3軸:①安全(CPSC) ②知財(VeRO) ③通関(関税)。片方を逃げても、別の軸で刺さります。
- 正解は“偽装”でなく“適合”。実態が大人コレクター品なら正しく分類して堂々と。証明できない真正の子供向け玩具は扱わない。(中古のコレクター向けのおもちゃはOKと公式文書で確認)
なぜ「偽装は」ダメか
Kids/Toy を消すと、eBayの自動検知は避けられるかもしれません。
しかしCPSCの法的分類は1ミリも変わりません。CPSCは「12歳以下が主対象か」を4要素で判断するため、タイトルやラベルは判断材料の1つにすぎません。実態が子供向け玩具であれば、書き換えは検知回避であって適合ではありません。露見すれば、税関での没収・購入者への返金・アカウント停止として跳ね返ります。HSコードで通関時に確認もされることでしょう。
3軸を10秒で
| 軸 | 何を見られる | 当たると |
|---|---|---|
| 安全(CPSC) | 児童製品か → CPC(第三者試験) | 税関で没収・破棄/制裁金 |
| 知財(VeRO) | 商標・著作権・画像の無断使用 | 出品削除・アカウント停止 |
| 通関(関税) | HS分類・関税(米/EU改正) | 留置・追加費用・返金 |
対処方法
① 安全(CPSC)
- 証明できない真正の子供向け玩具は扱わない(個人がCPC=児童製品証明を取るのは現実的にほぼ不可能。第三者ラボ試験が必須で、中古はメーカー試験データもない)
※試しに卸業者にそういうの可能か?と聞いてみたがNGでした - 出すのは実態が大人コレクター品のみ
(高額・希少・壊れやすい・展示用・子供売場で売られていない、といった客観特徴) - リコール品は絶対に出さない(動作してもNG・在庫として持つだけでもNG)
※これは粗悪な輸入商品を防ぐための措置です
② 知財(VeRO)
- 画像は必ず自分で実写(公式・メーカー画像の無断使用が削除の最頻トリガー)
※警告トリガーはメーカーの写真で検知します。実物があれば実物の写真を載せるだけ - 正規品のみ(repro・海賊版ROM・無断スキャン・同人・改造は扱わない)
※当たり前 - 通報が来たら即・取り下げ → 繰り返さない
(VeROは累積で出品制限→アカウント停止。承認なしで再出品しない)
※たいていすぐ取り下げればOKです。 - 対EU:日本(EEA外)で初売りの正規品は、権利者が並行輸入を差し止められる構造
(ハイブランド系は特に慎重に)新品は取り扱わない
③ 通関(関税)
- 米:de minimis($800免税)は全世界で停止中。
中古1点でも関税対象になる前提で価格・送料を設計する - EU:2026年7月から €3/品目、11月頃から約€5の見込み。
注文前に輸入諸費用を購入者へ事前開示しましょうリスク回避です(DDU/DDP)
まとめ
偽装で“逃げる”のは短期。正しく分類して“適合”させるのが、
アカウントも信用も守る長期の勝ち方です。
迷う中古コレクター品ほど「実態が本当に大人向けか」を基準に。迷ったら、扱わない。
参考(公式ソース)
- CPSC 児童製品の定義・4要素(16 CFR 1200): cpsc.gov
- CPSC リセラーズガイド: cpsc.gov
- 米 de minimis 全世界停止(CBP CSMS): CBP
- EU 低額品の暫定€3関税ガイダンス: EU公式
- eBay VeRO / 知的財産ポリシー: eBay
免責:本記事は法的助言ではありません。規制は変動中(特に米de minimis・EU手数料)。出荷・出品前に、公式の最新版および専門家(通関業者・弁護士・税理士)で最終確認してください。
